パティシエという仕事
2008年04月02日
こんばんは。ムッシュです。今回の話はちょっと真面目な話です。
この春の新入社員(パティシエ)の入社が、店を出してから初めてゼロになりました。
非常にショックだった反面パティシエの仕事に関しての理解の薄さにもショックを受けました。
私たちのパティシエとは、いわゆる職人の仕事で修行をして始めてお客様に出せる商品を提供できる仕事だと私は思うのです。しかし昨今のスイーツブームと共にパティシエと言う仕事も注目されパティシエを目指す若者が増えたことは、大変ありがたいことなのですが、それと同時に華やかな部分だけを見て非常に軽い気持ちでこの職業に就こうとする人が増えてきました。
私の修行時代の労働条件(環境)を持ち出しても仕方ないのですが、最近の若者は、時間から時間で終われる仕事だと思っているのです。これは、日本の労働基準法もよくないのですが労働環境の基準があまりにも縦割りで、私たちのような修行を必要とする仕事にはなかなか当てはめることが難しいのです。やはり職人と言われる人たちは時間も気にせず、ただいいものを表現したいという気持ちで仕事をしているのだと思うのです。これは私たちパティシエでも同じでより美味しいものをお客様に提供するために日夜努力を重ね生み出していくものではないでしょうか?そうゆう事が度外視された今のシステムでは、いままで培ってきた大事なものまでもが崩壊してしまう恐れを含んでいるように思います。
この気持ちを無くして生産性や利益重視の経営など本来ものづくりには関係のないものが入り込むと結局、巷をにぎわしている食品偽装などに発展するのではないでしょうか?
本来、お菓子と言うものは嗜好品で、いわゆる贅沢品だと私は思うのです。その贅沢なものを作るには、それなりの下地がなければお客様を満足させることは出来ないと思います。
にわか仕込みの腕では、感動を生むものは作れないと思うのです。だからこそ日々努力を怠ってはいけないのですが、今の若者はなかなかそれが苦手で小手先の技術に頼るのです。確かにパティシエは見た目と違い非常につらい仕事だと思います。
しかし、その反面これほどまでお客様に喜んでいただける仕事もないと思っています。
腕に自身がある職人ほど作るものは、シンプルになってくると私は思います。それは、シンプルなほど一つ一つの仕事の良し悪しが出るからです。素材選びから仕込みまで全てがその職人の腕なのです。そういう腕のいい職人がこれからも増えるためにまだまだやるべき事があるのではないかと日々思いながら仕事をしています。

うちのスタッフも日々一生懸命仕事をしてくれています。感謝感謝です。
こうはいいましたが、もちろんすばらしい若者もたくさんいることも確かなことです。そんな若者たちに期待しつつ、抜かされないように私は頑張るだけです。
最近ムッシュは、四十を前に年寄り臭い事を良く口にするのでした。